教育理念

私たちの身の回りの環境は,現在という一時点だけのものではなく,過去から受け継ぎ未来へと手渡していく資産=「環境・遺産」です。本コースは,このような「環境・遺産」の価値を,自然と文化の持続性・多様性から学び,これらを尊重しつつ,未来の地域と生活を創造していくデザイン能力の養成を目的とします。環境・遺産デザインが,人間の様々な営みの生態的・空間的な調和を目指すと同時に,時間的な視野を持ち,持続可能な環境を目指すサステナブル・デザインとして行われるべきであるとの理念に基づき,次のような能力の養成を行います。

  1. 過去から受け継ぐ環境・遺産を評価し保全・活用できる能力
  2. 環境・遺産をマネジメントできる能力
  3. 未来へと手渡す環境の価値を技術によって向上・創生できる能力

本コースでは、下記のような観点で人材の育成を行っています。

  1. 豊富な国内外の地域をフィールドとした実践的な教育を展開し、多様な環境・遺産の価値評価能力を持ち、環境・遺産デザインの国際ネットワークを支える人材を育成します。
  2. 環境・遺産の価値を評価・保護・継承するための専門性と将来の遺産となるべき建築・景観・社会システムをデザインする専門性を修得させ、環境・遺産マネジメントを支える人材を育成します。
  3. 人間と環境の関係をふまえたサステナブル・デザインを可能とする安全性・健康性・機能性・快適性を実現する技術を修得させ、空間的な調和と時間的な視野を持って環境デザインを支える人材を育成します。

求める入学者像

  1. 環境・遺産デザインコースの教育を受けるための基礎学力を持っていること。
  2. 環境・遺産デザインに関連する専門分野に関心と理解があること。
  3. 主体的な勉学と自己啓発に積極的であり,高い倫理意識を有していること。
  4. 環境・遺産デザインを基礎とした高度職業人・研究者・指導者等を目指していること。

コース概要

環境・遺産デザインコースは3つの講座からなります。

遺産理論

環境・遺産を評価し保全・活用できる能力を開発します。地域の自然や歴史が培った多様な環境・遺産の意味を考究し評価を行うとともに、その多面的な評価に基づいて自然・景観、都市・建築、文化・芸術、生活・工芸などの遺産とその環境を保存し、その活用をデザインするための調査・研究を展開します。

環境・遺産マネジメント

環境・遺産をマネジメントできる能力を開発します。環境・遺産の文化的価値を国際的な視野に立って考究し理解するとともに、地域の資産として都市・建築・景観などの価値を保存・再生させ、これらを活用して地域の持続的・自立的発展を促す仕組みのデザインを行うための調査・研究を展開します。

環境デザインテクノロジー

環境・遺産の価値を技術によって向上、創生できる能力を開発します。現代社会において環境・遺産の価値を維持し向上させる技術をグローバルな枠組みから考究し開発するとともに、地域の資産である都市・建築・景観などの価値を持続させ、そこに新たな価値を創生するデザインを行うための調査・研究を展開します。